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執筆者の写真小林裕和

祇園祭と山鉾 (やまほこ) のいわれ

更新日:7月21日

「祇園」 と言う地名は、釈迦が説法を行った場所 「祇園精舎 (ぎおんしょうじゃ)」 に由来する。「八坂神社」 は神仏分離令 (1868年) 以前は、「祇園神社」、「祇園社」、「祇園感神院」 などと呼ばれ、祇園精舎の守護神である牛頭天王 (ごずてんのう) を含む3柱が祀られていた。神仏分離令以降は素戔嗚尊 (すさのおのみこと) を含む3神となった。祇園祭の起原については諸説あるが、869年全国に疫病 (天然痘) 流行の際、勅命により二丈 (6m) ほどの矛 (ほこ) を当時の国数に準じ66本立て、神々を神泉苑 (平安京大内裏に接して造営された庭園、現:東寺真言宗の寺院) に送って疫病消滅を祈願したことに由来すると言う説が有力。素戔嗚尊を含む3神の神輿渡御 (みこしとぎょ) が八坂神社から御旅所 (おたびしょ) に向かい、後日八坂神社に戻る。今年の山鉾は34基出るが、「鉾・曳山」 は、地上から鉾頭まで約25m、重量7〜9トンと巨大であり、曳手は40~50人となる。山鉾は 「山車 (だし)」 の一種であり、「山」 は山岳信仰に由来すると考えられる。山車は全国各地の祭りに登場し、「岸和田だんじり祭」 や 「高山祭」 が有名。「祇園」 と言う言葉は仏教に由来するが、他の仏教国で山車に類似するものは見出せない。したがって、祇園祭は、仏教色は薄く神道色が強いと言える。山車 (アレゴリア) は、リオのカーニバルなど海外にも見られるが、その登場は1930年代からであり、日本の山車とは歴史を異にする。「祇園祭」 と言う伝統文化の継承に取り組まれている関係者に対し、敬意を表したい。


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